4ヶ月スピード離婚の私が結婚したかった理由について考えてみる
今日ふと働きながら、私がどうしてもなるべく早く若いうちに結婚したかった理由のひとつを思い出した。
それは仕事をしていて出会うライトなセクハラから逃げたいと言う理由だったのだが、よくよく考えてみると、実家から離れるという理由もあったのでそれぞれ説明していきたい。
- セクハラ予防
「セクハラ」は軽いものから、人の心を完全に壊すものまでいろんなものがあると思う。
そして受け取る側によっても、それを不快と捉えるかどうかが違うと言う非常に難しい性質を持った現象だ。
私の場合は、明らかにアウト!というような、上下関係を利用して肉体関係を迫ったり、過剰なボディタッチを受けたりしたわけではない。
でもちっちゃな不快がめちゃくちゃ多かった。
例えば、
「ちょうちょさん、まだ独身ならA社の社長さん紹介しようか!?」
なんて得意先の人が言ってくるのは、余計なお世話もいいところである。
そのA社の社長が40代とか50代なら尚更だ。
お前が20代の時に20歳も30歳も歳上の異性を紹介されたらどう思うんだ??
社交辞令であっても随分失礼だなぁと思わずにはいられない。
でも不快さを訴えてどうにかしようとするほどのことではなかった。
このレベルの、苦笑いで返すのが精一杯な発言が社会には溢れていた。
「結婚したら辞めちゃうんでしょ?」
「部長に気に入られてるからなぁ」
「女性の営業の方が顔覚えてもらえるからね」
そんなありふれた言葉に少しずつもやもやが溜まっていた。
私にとって「既婚者」はそんな聞きたくない発言を全部跳ね除けられる魔法の代名詞だったのだ。
夫がいる、誰かのものである女性だからという後ろ盾が欲しかったんだろう。
- 現家族から出たい
それは、10代の頃からの切実な願いだった。
私の母は精神的に病んでいて、家族はそれを支えるのが当たり前だった。
世の中にはもっとひどい家庭があることも知ってはいるけれど、私は今までの環境を生き抜くのに精一杯で、親のコントロールに溺れかけながら生きてきていた。
母に心配をかけないようにしつつ、納得いくような仕事や人生を送るのは不可能だった。
生まれ育った家族から籍を抜いて、新しい家庭を築くのだから、結婚は家族から逃れる最大の手段だと思った。
そこまでやれば流石に、彼女のコントロールの外に出られるに違いないと信じてやまなかった。
結婚さえすれば、家族と離れて新しい家庭を作って、自由を手に入れられると本気で信じていた。だから早く結婚したくて仕方がなかったのだ。
- 結果、どうなったか
何も変わらないか、より悪化した。
結婚しても、アポイントの電話をかければ、
「デートのお誘いですか?」なんてクソみたいな冗談が返ってくる。
その人が私が既婚だと知っていてもだ。
実家との距離は、もう無理!と思って実家を飛び出して一人暮らしになった時以上に、
「親戚になったのだから」という理由で近づいてしまい、今までよりももっと母の気持ち、夫の気持ち、自分の気持ちの板挟みになる結果になった。
以上をふまえて、私は、何かから逃げるために結婚を選ぶことはお勧めしない。
自分が抱えている問題を「独身」という立場から「既婚」という立場に変わることで解決することはできなかった。
今なら、これは自分が向き合わないといけない問題だったんだなぁとわかる。
世間は女性に、就職して結婚して、そして子供を産み育てることを求める。
でもそのレールに乗ってやる義理はない。
これからの私は自分がそれをしたいか、自分の頭で考える。多分それをできるようになるのに、まだまだ時間がかかる。
でもそれでもいいと思いたい。
80年以上生きる人間にとって20代は、まだまだ人生の始めの方だ。
失敗したらやり直せばいいと教えてくれた自助グループに感謝しつつ、今回の文章を締めたい。