ACを克服したい当事者記録

26歳でACからの脱却目指してカウンセリング中。当事者がどうやってACから抜け出すかを記録します。

27歳OL ADHDの診断を受ける

こんにちは。

ACのちょうちょです。

 

今日は依存症でもACでもなくADHDの話をしようと思います。

 

私は、思い返せば忘れっぽい子でした。

ランドセルからその日渡されたプリントを出して母親に渡す、たったそれだけのことがどうしてもできませんでした。

いつも底にぐちゃぐちゃになったプリントがあったし、教科書などの持ち物を忘れてしまうことも多く、笑い話ですが仲の良かった友人にはドラえもんのドラリーニョとあだ名をつけられてからかわれたりました。

 

中高時代は数学などのケアレスミスとしてその特徴を存分に発揮し、

社会人になってからは作成する書類でミスを連発しお局様に嫌味を言われちゃったり…(笑)

 

そんな私が人生で10年近くやり残してきたことが、

「きちんとADHDの診断を受けること」でした。

 

10代のころに連れていかれた精神科で検査の結果ADHDと診断されるも

親がそれを受け止められず、放置してきてしまったことだったのです。

 

今回私はまず病院の選び方として、ADHD当事者の知り合いが通う病院を選びました。

昔、母の通うメンタルクリニックで母の主治医に傷つけられたトラウマがあり、特にメンタル系の分野においては医療不信があるため、少しでも信頼できる病院選びをしました。

 

メンタルクリニックでは、下記の順番で診断をしてもらいました。

 

①成育歴のヒヤリング

1時間ほどかけて丁寧に成育歴をヒヤリングしてくれました。

そのうえで、どのようなことで困っているためにADHDを疑っているかを確認してもらいました。

 

②検査の事前説明

別日に30分ほどかけて、検査の事前説明を受けました。

私が今回受けた検査はMSPA(Multi-dimensional Scale for PDD ADHD)というものです。

検査の前に、自分でシートに事前に回答をします。

またできれば自分以外の人からも別シートで被検査者について回答してもらえるかと打診を受けました。

私は今回は両親にはまだADHDの検査を受けることを話すことができず、自分で記入したもののみを用意しました。

 

③検査

事前に用意したシートの記入内容をもとにカウンセラーの方と、その内容を深堀りします。

具体的にどのようなことがあったか、どのような特徴を持っているかを確認しました。

またシートの質問内容の不明点もその場で説明してもらいました。

 

④検査結果の報告

検査の約1か月後に結果を聞きに行きました。

特徴の説明だけでなく、その組み合わせによってより困難が生まれている部分などの説明を受けました。

私の場合は「不注意」と「こだわり」の組み合わせで、外部刺激に弱く、自分のペースやルーティンを大切にしたいこだわりがあるため、突発的な事柄が飛び込んできた時にストレスを強く感じ、不注意がより顕著になる可能性があるという説明を受けました。

さらに、どのような対応策が考えられるかの例なども頂き、今後生きやすくしていくヒントを得られました。

 

今日結果を聞いてみて、私はまず長年抱えてきた課題に向き合えたため、肩の荷が下りた気がしました。

これまで困ってきたことはやっぱり私のだらしなさではなかったのかという安心感もありました。

 

やっとこれで次のことが考えられる。

もっと言えば、今まではこれまでと現在の困りごとだけについてを考えていましたが、今後自分に起こりえることも知ることができたのは大きな収穫でした。

マイペースを乱されることに弱い私は、例えば今後昇進して部下ができたときに、部下から次から次へと声をかけられるようになると強いストレスを抱えるようになるかもしれません。

また、子供ができたらイレギュラーの連続でしょう。その時人より強いストレスを感じるかもしれません。

今それがわかっていれば、自分一人でできる対策について考えることもできるし、周囲の助けを得るために私がどのような特性があるかを説明すればいい意味で周囲も割り切って接してもらえる可能性があります。

 

そして、今日心に残っているのは

「普通の人と同じになろうとしなくていい」

という先生の言葉でした。

 

今まで「普通の人」になろうとして頑張ってきてしまいましたが、その苦しい努力ではなく、自分の特徴とうまく付き合うように頑張ればいいのかと思えました。

「あなたは10のミスを0にするまで頑張りそうに見えるけど、10が5になれば十分だと思えばいいんだ。いい意味で割り切って、変えられるものと変えられないものの境界線を引けるようになるといいね。そういう賢さを持てるようになるといいね。」と言われて、気持ちが楽になりました。

 

私は「不注意」なので「注意力」のリソースは限られています。

その限られたリソースを上手に分配する方法は、同じようにADHDでありながら社会人やっている先輩から学べばいいのです。

 

私は今ADHDの問題を向き合う第1歩を踏み出したにすぎません。

でも今までできなかった自分のケアをできる喜びを感じつつ、今後もこの特徴と一緒に生きていこうと思います。