ACを克服したい当事者記録

26歳でACからの脱却目指してカウンセリング中。当事者がどうやってACから抜け出すかを記録します。

ACは精神的に不健康な人を惹きつけやすいのか

私は彼とは背中合わせの関係性だと思っていた。

私が疲れた時には彼に頼り、彼が疲れた時には休める場所になる、そんな関係が理想だった。

 

それがいかに理想論で実際には彼に支えられっぱなしなのかを知って呆然とする今日この頃、彼が精神的に不健康だと認めざるをえなくなった。

 

「ちょっと相談していい?」

みたいな、軽い言葉から始まったと思う、彼の話。

 

彼は、仕事が激務だ。

周りの人が仕事で壊れていく姿も当たり前のような日常にいるらしい。

私には想像のつかない世界で生活している。

そんな日々を送るうちに、仕事がつらいことから希死念慮を抱くようになったという。

 

前々から、いつ死んでもいいと言ってはいた。

社会人になるまでに、楽しい事はやり尽くしたからもうやりたい事などないと彼は言う。

病んだ私から見ても、危ういなと薄々思っていた。

 

「ちょうちょさんは一時期よりだいぶ生きるのが楽になったように見えるんだけど、何が効いたの?」

そう聞かれた時、答えられた事は、彼が私に言ってくれたことをやっただけだと言うことだった。

 

・信頼のおける友人に話すこと

1つの考えややり方に固執しないこと

・服薬で気持ちを和らげる自分も受け入れること

 

「それ、僕が言ったことばっかり」

と彼は笑ったけど、本当にそうなのだ。

 

自分の安全地帯を少しずつ広げることで、私は少しだけ健康になった。

その背中を押すのに、彼は大きな役割を果たしてくれた。

でも、彼は私と同じように友人に話したりする事はできないと言う。

そんなこと言わないで、君の事を大切に思う人は思っているよりもたくさんいるよって伝えたけど、どこまで伝わったかはわからない。

 

少し声を震わせて助けてと私に言った彼はどんなつらい世界で生きているのか、想像するだけで私は彼のもとに駆けつけてしまいたくなるが、幸い私たちは遠距離恋愛だった。

恋愛依存の傾向のある私にとってそれくらいの物理的な距離があることが唯一救いだ。

 

私は彼とは背中合わせの関係性だと思っていた。

全然違う価値観の2人が出会ってなんでかわからないけど惹かれて付き合ったと思っていた。

しかし、そうじゃなさそうだ。

まるで鏡の向こうの自分を見ているような気分になった。

 

だから、彼の話は「死にたい」のではなくて、

「誰か助けて」が本音だと信じたい。

 

さて、タイトルに戻ろう。

ACは精神的に不健康な人を惹きつけやすいのか。

一般的にはそうらしい。

 

では、彼が病んでいるのは私の責任か?

それは断じて違う。

おそらく出会う前から彼はそういう人間だった。

 

でも、どんなに隠そうとしてもにじみ出る不健康さは彼にも私にもあるのだろう。

 

私は、恋愛、ひいては自分の家庭をさらなる自分の安全地帯として欲しているが、健康な関係性を築く相手と出会う、もしくは彼と健康な関係を作り直すにはまだまだ時間がかかりそうだ。

 

でも仕方ない。

それすら受け入れて生きていくとしよう。

(なんてカッコつけた側から彼の事で頭がいっぱいになるのかもしれないが、1度書いて整理した事で、手放したこととする。)